オーストラリア ヌーサ サーフフェスティバルで 圧倒的なハイパフォーマンスを証明                              
 

CLOSE UP INTERVIEW

「 Laguna Bay 」

インタビュー開催日 2011年3月20日

ラグーナベイのデザイン、ライダー達の逸話についてオーナーに語ってもらいました。
ボードに企業秘密に当社河合が迫ります !?

タリーセントジョン(ラグーナベイのオーナーシェイパー 以下タリー)
河合辰巳(サーフショップアラソアンのオーナー 以下河合)

河合 「今年のヌーササーフフェスティバルはラグーナベイにとってすごくいい結果だったね。」

タリー 「今年はラグーナベイがスタンドアップパドルプロクラスのメインスポンサーになったんだ。そんな中、ラグーナベイのライダーが優勝・2位・3位を独占できたのはよかった。」

河合 「優勝のジャクソンクローズ、2位のロジャーサンダース(愛称DOGMAN)、3位のベンアップス、みんな独特のスタイルがあって見ていてすごく面白かった。ジャクソンは深いリップそしてエアー、ロジャーは180度以上板をかえすスラッシュ、ベンはスラッシュの回数が多い。ロジャーは去年同じヒートを戦ったよ、あの時より相当上達している。波がかなり張った状態でも果敢に正確にスラッシュさせていた。あれは相当な技術とパワーが必要。」

タリー 「そうそう去年の結果が悔しかったらしく、相当練習したらしい。彼はシドニーの北の田舎町に住んでいて、波は素晴らしくいいのに人がまったくいないポイントで練習しているんだ。張った波でのスラッシュは相当練習したらしいよ。」

河合 「私がはじめてヌーササーフフェスティバルに出場した2010年、ヌーサヘッズにきて一番驚いたことはラグーナベイのボードに乗っている人が多いこと。ロングをはじめスタンドアップなんて7割ぐらいラグーナベイではないかと思うぐらい。」

タリー 「ここではとてもポピュラーだね。みんなに支持してもらえて嬉しいよ。」

河合 「その時はウーギーマーシュとロジャー、ジャクソン、キアヒ達が練習からすごいライディングをしていて圧倒された。これが世界のレベルなんだって。2010年はロングボードプロクラスでテイラージャンセンが優勝し、クリスチャンワックが借り物のラグーナベイで3位に入賞した。(ノーズライダー部門は他社のボードで優勝)クリスチャンのチューブは圧巻だった。あんなの信じられない。」

タリー 「クリスチャンワックはたまに乗ってくれる。あの年は波もあがったし、クリスチャンのライディングはすごかったね。」

河合 「ボードデザインに関してだけど、ラグーナベイはロングもSUPもノーズ付近のレールがすごく落としてあるね。他のメーカーではあれほど落とさない。あのデザインはどういう考えなの?」

タリー 「あれはハリソンローチがライダーでいた頃に、彼のアイディアで取り入れたんだ。ノーズにいった際にあの形のレールがすごくコントロールしやすく機能する。レールを落とす割合も彼と話し合いながらかなりの試行錯誤をしてこの形に行き着いた。」

河合 「ジャクソンが乗っているサーフテックの8'6''の完成度に驚いた。そうそうジャクソンとはよくカランビン(ゴールドコーストのポイント)で会うよ。あの8'6''はバランスが素晴らしい、特定のコンディションでこのボードより性能の高いボードはいくつかあるがトータルの性能では最高だと思う。8'6''も9'1''も幅を27 3/4 インチにおさえてノーズまで浮力をもたせている、したがって立っているのも楽。ボトムのハイエストポイント(ボトムを上にして最も高くなる場所)がスタンドアップ専用のベストの位置で、パドリングのスピードが速い。幅が狭いからサイズがある速い波でも簡単にレールが入る。そしてよく曲がる。このように全体のバランスが素晴らしい。よく研究されている。」

タリー 「ありがとう、そんなに褒めてくれたら嬉しいよ、夕食をご馳走するよ! サーフテックから私のデザインをリリースするにあたって最も考えたことは河合のいうとおり、全体のバランスです。特定のコンディションでいいだけのボードではだめ。グラッシーからバンピーまで膝波からオーバーヘッドまでイージーで速いボードデザインを求めました。小さいサイズのボードは波乗り性能が重要です、よって幅はできるだけ抑えなければいけません。現時点では最高のボードをリリースできたと思います。」

河合 「インフィニティのシェイパーもタカヤマもスタンドアップの幅は28インチ以下がベストと言っている。私はノーズに浮力があるものは28インチ以下、ノーズがとんがっているものは29インチぐらいまでを目安にしている。大量生産のスタンドップは幅30インチというのが多いがこれはあくまで初心者用、波乗り性能を求めてはいけない。」

タリー 「私もそう思う。ラグーナベイのサーフテックモデルは10'2''で幅が29 1/2 インチ、このサイズはこの幅でいいんだ。はじめてのスタンドアップからクルージングまでこなせる。もちろん体重が85kgを超える人は広い幅が必要、まあショップの上級者に相談するのがベストだね。それが間違いない、ボードの選択はとても重要だ。」

河合 「タリーは子供のころからサーフィンしていてWQSの伊良湖にも出場したことがあるんだよね。」

タリー 「父がシェイパーでラグーナベイの創業者なんだ、小さな頃からサーフィンしていてWQSもまわったよ。日本には二回行った事がある。WQSの伊良湖と、あとジョシュコンスタブルがライダーだった頃に一緒に湘南に行ったよ。小さな波なのに大勢のサーファーがいて驚いた。日本はサーファーが大勢いるね。」

河合 「ヌーサフェスティバル期間中、私はひたすらリトルコーブ(ヌーサのポイント)に入っていたけど、タリーはいつも夕方くるね。」

タリー 「昼間はずっと仕事さ、仕事が一番楽しい、夕方にテストに行くんだ。シェイプを追求することはとてもエキサイティングだ。サーフィンは今は楽しみで、家族との時間、仕事、サーフィンとバランスを大切にしている。娘が小さいから一緒に遊ぶことが本当に楽しい。」

河合 「最後に日本のサーファーにメッセージを。」

タリー 「ラグーナベイをアラソアンを通じて日本のサーファーに届けることができて嬉しい。日本にとって今は大変な時期だと思う。しかし、希望をもってサーフィンを続けていって欲しい。私もパドルとともに悲しみも喜びも受け入れてきました。このスポーツは本当にポジティブになれる。いつか一緒にサーフィンしましょう!」

インタビュー開催日 2011年3月20日 ヌーサのファクトリーにて